【4765】SBIグローバルアセットマネジメントは連続増配と株主優待で実質配当利回り6%越え!?
今回はSBIグローバルアセットマネジメント(4765)(以下、SBIGアセットM)をご紹介します。
投資信託の運用や投資助言を通じて、投資家の資産形成を支援する金融サービスを提供している会社です。普段SBI証券を利用している方はどこかで目にしているかもしれませんね。
そんなSBIGアセットMについて、私なりにまとめてみました。
- 500株保有までは強気
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実質配当利回り6%越えは享受したい。夫婦や子供の口座に分散することで株主優待を最大限獲得する対応がベスト。
- 500株以降は株価上昇トレンドならば買い増ししたい
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株価上昇の余地はあると想定。500株以降は株主優待に寄与しないため下落の雰囲気があれば利確/損切りで対応。
事業内容
SBIGアセットMの事業は大きく2つに分かれています。
- アセットマネジメント事業
投資信託の設定・募集・運用などを行う。売上高の約8割を占める。 - ファイナンシャルサービス事業
資産運用に関する情報を比較・分析し、顧客に提供するほか、コンサルティングサービスも展開。売上高の残り2割を占める。
アセットマネジメント事業
売上高の約8割を占めるのがアセットマネジメント事業です。主に投資信託を組成し、募集、運用を行っていおり、2025年1月時点で運用残高7兆円を突破しています。
第3四半期決算説明会資料(2025年3月期)にて、2028年3月末までに20兆円の運用残高を目指すとあり、現在7兆円ということから約3年で3倍の運用残高増加を目指すことになります。
2023年12月から2024年12月で比較したときに約37%の増加率とのことなので、単純にこの成長率を3年継続したとして2.6倍ですから、7兆円×2.6倍=18.2兆円になります。
すなわち、これまでの成長率を継続するだけでは達成できない目標であり、より高い成長率を記録しないといけないことが分かります。裏を返せば、同社は今以上の成長を見込んでいるということにもなりますね。
SBIGアセットMとしては政府目標の2027年度新NISA年間買付額56兆円の内、10%強の6兆円を獲得することで運用残高20兆円を達成する見込みのようです。(出所:2024年6月 同社経営近況報告会)
- 政府目標の新NISA年間買付額56兆円の詳細について
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金融庁が公表している資産取得倍増プラン(2023年1月)にて、2022年からの5年間(すなわち2027年末まで)で「NISA買付額を28兆円から56兆円にする」と掲げています。
対して、投資指標の観点から見てみると、2025年3月時点でPER 35.28倍、PBR 3.95倍となっており、割高感があります。
現状割高であることも相まって、政府目標の進捗率が良くない場合や56兆円の内10%強を獲得できない等により運用残高20兆円達成への雲行きが怪しくなる場合、高い成長率に期待して支えられている株価が急落するシナリオは考慮しておくべきと考えます。
ファイナンシャルサービス事業
売上高の残り2割を占めるファイナンシャルサービス事業では、ファンド情報や株式新聞ウェブ版、投資運用セミナーなどにより、資産運用全般の情報を比較・分析し、顧客に提供しています。
株式新聞ウェブ版は月額4,400円の証券専門紙です。後述する株主優待にて無料購読クーポンがもらえて、他金融関連紙ではあまり取り上げられないような銘柄も紹介されていることもあって、私も利用しています。
売上高としては2024年3月期時点で2023年3月から微増といまいち伸びておりません。
ファイナンシャルサービス事業で利益を上げるというよりは、株式新聞や資産運用セミナーなどで顧客との接点を持ち、投資信託をはじめとするアセットマネジメント事業で利益を伸ばすビジネスモデルと私は理解しています。
そのため、目を向けるべきは「サービスの利用者」です。
セミナーの参加者は2.5万人を越え、開催数も順調に伸ばしてるため顧客へのリーチは今後も拡大していくと想定できます。また、SBIグループの顧客基盤を利用できる点も強みと言えるでしょう。
銘柄情報
株価推移
2025年3月から過去10年間の株価は下図の通りとなっています。

長期的に見ると右肩上がりの株価となっています。直近1年に目を向けると2024年時点の高値800円付近から2022年時点の高値600円付近まで一度下げた後に、再度高値に向けて株価上昇中であることが分かります。
600円付近で下げが反転したことを考慮すると、今後下げてきた場合は600円を底値と判断できそうです。と言いつつ、今のところ株価が下げてくる雰囲気はないですね。
2025年1月の決算では売上高・経常利益ともに過去最高を更新しており、今後も投資人口が増えていき、株式市場への資金流入が増加する世界観では株価もそれに伴って上がっていくのではないかと考えています。
配当及び株主優待
SBIGアセットMは(私の大好きな)配当金を出してくれます。2025年3月時点の配当利回りは3.16%となっており、高配当株といわれる目安の4%に迫ります。
しかし、私が思うこの銘柄の本当の魅力は下記の株主優待です。
株主優待の内容

なんと、100株以上の保有で暗号資産(仮想通貨)のXRPがもらえます!
暗号資産故、価格変動は避けられません。下落する可能性もありますが、裏を返すと無限大に利益が拡大する可能性もあります。
2025年3月時点の配当利回り(1株696円/1株配当22円)を用いて、株主優待のXRPを含めた実施配当利回りを計算してみます。XRPの価格変動は考慮していません。
配当 | 株主優待(XRP) | 合計 | 実質配当利回り | |
100株(1単元)保有 | 2,200円 | 2,500円相当 | 4,700円 | 6.8% |
500株(5単元)保有 | 11,000円 | 10,000円相当 | 21,000円 | 6.0% |
500株(5単元) 1年以上継続保有 | 11,000円 | 12,000円相当 | 23,000円 | 6.6% |
どのパターンでも驚異の6%越えとなっており、最大で6.8%となっています。
最も効率的なのは、1口座で複数単元保有するよりも、家族の口座などをフル活用し、各口座で1単元ずつ保有する方法です。
過去は500株持っているともう1つの株主優待である株式新聞ウェブ版が12か月無料購読できたのですが、2025年3月期から1単元で12か月無料購読できるようになったので実質利回りの観点から5単元保有する意味が薄れています。
ただし、同社発表の株主優待制度の実施と今後の方針(2025/2/20)にて「暗号資産XRPが多くの株主様から高い評価を頂いておりますことを踏まえた制度とさせて頂きます。」とあり、継続して優待内容を検討するそうです。そのため、今後は500株保有している株主により有利な優待内容になる可能性があります。
また「将来的に制度改革がなされた場合、暗号資産ETFや投資信託を株主優待の対象にすることを検討している」とも記載されており、その動向も注視していきたいです。
所感
投資市場の拡大に伴う株価上昇を期待したい
日本証券業協会が2024年9月に公表したデータによると個人株主数は過去最高を記録しているとのこと。グラフを見ると右肩上がりとなっており、2024年から新NISAが始まったこともあって、今後も増加傾向と私は想定しています。
投資市場が拡大することで、投資信託への資金流入も増加すると、もちろん信託報酬も増加します。すなわち、SBIGアセットMは売上が増加することになります。
このトレンドは新NISAによって継続する可能性が高いと考えており、配当金に加えて、売却益も狙っていける銘柄だと思っています。
連続増配への期待と株主優待による分散投資が心地いい
資料を見ると、なんと2009年から15期連続で増配継続中です。実質配当利回りが6%近くであることに加えて、増配銘柄でもあるため、高配当株を選好する私としてはとても魅力的な銘柄です。
2025年3月期:第3四半期決算説明会資料

また、仮想通貨が株主優待でもらえるため、株式を持ちつつ、(勝手に)暗号資産へも分散投資が可能というのも私好みです。
私は自ら資金を投入する予定はないものの、仮想通貨の値上がり幅は魅力的です。時折、仮想通貨か急騰したときのお祭りに近いような世間の盛り上がりを指を咥えて見ているだけだと、機会損失しているのではないかと精神的なダメージ?を負う時があります。
このダメージを軽減するため、あわよくば自分もお祭りに参加できればいいなという打算的な考えからもありがたい株主優待です。
ちなみに、先ほど保有している仮想通貨を確認したところ、10万円にもなってました。私はこのSBIGアセットMの株主優待に加えてSBI証券の株主優待だけで仮想通貨を保有していますが、合計3万円相当くらいのXRPのはずなので約3倍になってますね。
おわりに
今後も増配が継続されること、株主優待の内容が下方修正されないことを前提に保有し続けたいと思います。とはいえ、500株を超えて保有しても株主優待の内容は変わらないので、基本的には500株を上限としたいです。
株価上昇トレンドがあれば順張りして、500株以降を保有することも検討し、値上がり益を狙いたいです。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございます。
皆様の投資人生において、少しでも私のブログが役立つことを祈っております。